この空の花 - 「長岡映画」製作委員会 この空の花

マイ・スキップ掲載記事

映画化の道程(2) 2010年12月号掲載
心の見える映像を皆さんと一緒に創っていきたい

■「人財育成・フェニックス塾」にて御講演

 11月2日、大林監督は「人財育成・フェニックス塾」講演のために長岡市を訪れた。会場は長岡グランドホテル。演題は「映画が伝えるふるさとの文化力」。二百人以上の市民が熱心に講演に聞き入った。

 

 実は、大林監督夫妻は前日の夕刻、北海道から空路で新潟空港に降り立ち、新潟のファンが設定した交流会にも出席されていた。監督は挨拶で「映画を創るきっかけは言葉に出会うこと。それを伝えるのが映画である」さらに、長岡の嘉瀬花火師の言葉と出会った時の感動のエピソードが語られた。「新潟のみなさんにもぜひ長岡花火映画にご協力頂きたい」との監督の要請に、参加者は皆力強い握手で応えていた。その日は新潟市に宿泊。

 翌日2日午後、暴風雨状態の中を長岡に移動。悪天候にも関わらず満員御礼となったのは、ひとえに大林監督の魅力と開催スタッフの努力の賜である。
講演会では、監督の戦争体験と平和への想いが滔々と語られた。
その後の有志による「監督を囲む会」では、冒頭、森長岡市長が、「非常に多くの市民から映画化を後押する意見が寄せられた。長岡市でも積極的に協力したい」と力強い挨拶をされると、参加者の喝采を浴びた。


記念品の額を持つ大林監督と、奥様でプロデューサーの恭子さん

 和気藹々の交流会も進み、監督夫妻に花束と記念品が贈られと、監督は、「私たちは昨年長岡花火を見せて頂き、この映像に有る心が見えてしまった。それを訪ねていくと、長岡の皆さんがこの花火に託された祈りや願い、更に平和を創造しようという、その心が読み取れた。私たちの映画もそういう心の見える映像を皆さんと一緒に創っていきたい」「長岡の映画は、心がとても豊かな里なので、映像の花火をとらえながら、その美しい心を、物語っていくことがとても楽しみです」と述べられた。また、「大林映画はピアノ映画だとも言われている。今度の長岡映画でもどんな形で…」と、ピアノに向かわれと、「なごり雪」のアレンジと、長岡花火のイメージを即興で弾かれ、参加者の度肝を抜いた。最後の締めの、安藤一座の獅子舞と万歳三唱のパフォーマンスにも皆が仰天。長岡花火映画の映画化への弾みに充分過ぎる記念日であった。


長岡花火のイメージを即興で演奏

(昼行灯)