この空の花 - 「長岡映画」製作委員会 この空の花

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映画化の道程(11) 2011年9月号掲載

「よーい・スタート」

■8月1日 クランクイン

 8月1日長岡まつり前夜祭大民謡流しのざわめきの中、大林監督の「よーいスタート」の一声で「この空の花」長岡映画がクランクインした。
 長岡市職員互助会の先頭で長岡市長役の村田雄浩さんと羽生善治郎山本五十六記念館館長役の油井昌由さんが踊りながら会話するシーンの撮影だ。
 踊列の前にはキャメラ3台を据えた軽トラ。大林監督と加藤撮影監督の絶妙なコンビネーションがロケをリードする。村田さんと油井さんの後方に森市長の姿も見える。同時刻、柿川灯篭流し現場でも川の中に入り実景撮りに奮闘していた。22時半、祈りの花火「白菊」は嘉瀬花火師の打上げだ。今年も見事に花咲いた。

■8月2日 ヘリコプターから花火空撮

 翌2日は大花火大会の実景撮りだ。加藤撮影監督を乗せたヘリコプターが花火空撮のために中央病院ヘリポートから夜空に飛び立つ。これが「かっこいいんだよ」。どんなシーンを見せてくれるか楽しみだ。花火大会冒頭の市長の挨拶「長岡花火は世界一」が心に響く。大林監督も挨拶。後で聞いたら「何を言ったか覚えていない」だってさ。翌3日も花火の実景撮り。4日は11時30分から大林組スタッフ全員に玲子役の松雪泰子さん、花役の猪俣南さんが加わり平潟神社で安全祈願祭。5日からは本格的なロケ開始だ。左近の土手は「熱いー」「焼けるー」「焦げるー」。今日のキャストは、松雪泰子さんとタクシー運転手役の笹野高史さん。玲子がタクシーで記念碑を訪れるシーンの撮影だ。松雪さんは美しき人。笹野さんは釣りバカ日誌の運転手役で御馴染。炎天下の中で大林組ロケ隊は焦げながらの大奮闘だー。

■8月6日 左近の土手にて

灼熱の左近の土手
いまでも焼夷弾の残骸が見つかるという
 6日は同じく左近の土手の撮影続行。新たなキャストに池内万作さんが加わる。池田さんは伊丹十三・宮本信子さんの御子息。新聞でも紹介された「真新しい新巻鮭の箱に入った採れたての焼夷弾」の登場シーンもあったよ。

■8月7日 中央公民館にて深夜、エキストラ130名

実メンバー
配布された資料も本物さながら
 7日は越後丘陵公園内の茅葺の家で朝げシーン。管理センターと国交省のご好意で初めてロケが実現したところだ。農家の釜戸と囲炉裏には火を焚き雰囲気を醸し出す中で地元キャストと三重県の兄弟が緊張の面持ちで演技する。この日は転々と移動ロケ。平潟神社では和歌子役の原田夏希さんの登場。本日最後のロケは柳原分庁舎。エキストラ130名の皆さん長時間待たされたにも関わらず快くで臨んで頂いた。撮影開始が21時過ぎ。フェニックス会議シーンだ。壇上のフェニックス執行部は実メンバーに急遽出演依頼。撮影終了は22時過ぎ。

■8月8日 早朝から南町公園にて

 8日は南町公園で撮影。玲子と片山が共に暮らす微笑ましいシーンだ。夕刻には福住の施設で老人ホームシーンでは渡辺大さんが登場。大さんは渡辺謙の御子息。ロケ隊の奮闘はさらに続く。

中央公民館にて
長岡市中央公民館・大ホールで撮影後に記念撮影 もちろんポーズは『アイ・ラブ・ユー』 

(昼行灯)